【試験・研修別】エネルギー管理士の実務経験に関する疑問についてまとめます!

どうも、ともです。

エネルギー管理士の資格を取得する際の悩みごととして実務経験があるかと思います。

これまでにいくつか資格を取得してきた方は、実務経験がどのようなものを示すかイメージできるかと思います。

しかし、初めて資格取得する方の中には、

 
・実務経験ってどんなものが該当するの?
・試験、研修のどちらで資格取得するにしても実務経験が必要なの?
・資格取得の申請の際に実務経験の証明はどうやるの?

という悩みを持っている方もいらっしゃるかと思います。

そこで今回は、

・実務経験の具体的内容
・試験と研修での実務経験の位置づけの違い
・実務経験の証明方法

といった観点で情報をまとめていきます。

この記事を読むことで、エネルギー管理士の実務経験について、今後悩むことが少なくなります。

エネルギー管理士における実務経験とは

エネルギー管理士には熱分野と電気分野があります。

エネルギー管理士における実務経験とは、「エネルギーの使用の合理化に関する実務」を指します。

言葉だけだと分かりにくいかと思うので、各々の分野別に実務経験の例をまとめます。

熱分野の実務経験の該当例は下記の通りです。

熱分野の実務経験

ボイラー、ボイラー関連設備、蒸気原動機、蒸気輸送装置、貯蔵装置、ドレン回収装置、工業炉、蒸留装置、蒸発装置、濃縮装置、乾燥装置、加熱装置、熱交換器、乾留装置、ガス化装置、冷凍設備、空気調和設備、内燃機関、ガスタービンなどの運転、操作、管理、監督など

ECCJ 省エネルギーセンター / エネルギー管理研修Q&A より

熱分野の実務経験は、主にエネルギーとして熱源を使う機器・装置の運転、操作、管理、監督などが該当します。

ボイラーを例にすると、下記項目が該当します。

・ボイラーの稼働・停止操作(ボイラーの運転・操作)
・ボイラーのメンテナンス(ボイラーの管理)
・ボイラーを用いた運転・メンテナンス計画の策定・実施(ボイラーの監督)

一方で、下記項目は該当外になります。

・ボイラーメーカーでの営業
・ボイラーメーカーでのボイラーの設計
・ボイラーの設置工事

電気分野の実務経験の該当例は下記の通りです。

電気分野の実務経験

発電設備、送電設備、受電設備、変電設備、配電設備、電動力応用設備、電気加熱設備、空気調和設備、電気化学設備などの運転、操作、管理、監督など

ECCJ 省エネルギーセンター / エネルギー管理研修Q&A より

電気分野の実務経験は、主にエネルギーとして電気を使う機器・装置の運転、操作、管理、監督などが該当します。

発電設備を例にすると、下記項目が該当します。

・発電機の稼働・停止操作(発電設備の運転・操作)
・発電機のメンテナンス(発電設備の管理)
・発電機の運転・メンテナンス計画の策定・実施(発電機の監督)

一方で、下記項目は該当外になります。

・発電機メーカーでの営業
・発電機メーカーでの発電機の設計
・発電機の設置工事

実務経験の証明が必要になる場面

エネルギー管理士の資格取得には、国家試験に合格する方法と研修受講による資格の取得方法があります。

2つの資格取得方法において、実務経験の証明が必要になる場面は下記の通りです。

実務経験の証明が必要になる場面


・国会試験による資格の取得・・・試験合格後の免状申請時
・研修受講による資格の取得・・・研修受講の申し込み時

では、各項目について解説していきます。

国家試験による資格の取得

国家試験による資格の取得の場合、試験合格後の免状申請時に実務経験の証明が必要になります。

国家試験による資格取得の場合の実務経験の要件は下記の通りです。

・エネルギーの使用の合理化に関する実務に1年以上従事していること
・工場事業所の規模は問わない

つまり、国家試験による資格の取得の場合は、工場や事業所の規模は関係なく、1年以上の実務経験があれば要件をみたすことができます。

下記のような申請書類に必要事項を記入して、事業者の代表印をもらって、実務経験の証明は完了です。

比較的、記入する項目に関しては少ないかと思います。

研修受講による資格の取得

研修受講による資格の取得の場合、研修申込時に実務経験の証明が必要になります。

研修受講による資格取得の場合の実務経験の要件は下記の通りです。

・エネルギーの使用の合理化に関する実務に3年以上従事していること
・工場・事業場では第二種エネルギー管理指定工場の年間のエネルギー使用量の1/2(原油換算750KL、電気300万kWh)。

つまり、研修受講による資格の取得の場合は、工場や事業所の規模は一定上の規模が必要で、3年以上の実務経験があれば要件をみたすことができます。

下記のような申請書類に必要事項を記入して、事業者の代表印をもらって、研修主催者による審査に通れば申請完了です。

実務経験が研修受講の要件になっているため、試験合格の際と比較して、詳しく記入しなくてはいけないことが分かるかと思います。

資格の取得は試験と研修どちらがおすすめ?

ここまで、国家試験による資格取得の場合と研修受講による資格取得の場合の実務経験の位置づけの違いについてまとめてきました。

ここで、エネルギー管理士の資格を取得するために、国家試験と研修受講にそれぞれ向いている人についてまとめます。

国家試験による資格取得に向いている人


・将来的にいつかエネルギー管理士の資格が取得したい人
・実務経験の要件を満たしているか怪しい人
研修受講による資格取得に向いている人


・エネルギー管理士の資格の取得が1年以内に必要な人
・一定規模以上の工場での実務経験が豊富な人
 
研修受講による資格取得の方が合格率は高いため、実務経験が豊富な人は、研修受講による資格取得をオススメします。

一方で、自身の向学や会社で将来的に資格が必要な方には、国家試験による資格の取得をオススメします。

一つ目の理由は、試験で合格したほうが、資格取得費用が合計で安くなることが多いからです。

二つ目の理由は、国家試験による取得で知識を身に着けたほうが今後のキャリアアップにつながるからです。

国家試験を受けるに当たって、独学でのおすすめ勉強法を知りたいという方は、こちらにまとめていますので、よろしければ参照ください。

関連記事

どうも、ともです。 エネルギー管理士の資格取得を目指している方の中には、就職や転職や社内での昇進の際に資格が必要な方も多いかと思います。 エネルギー管理士の資格取得をしようと思ったときに、忙しい社会人の方の中には、 &[…]

まとめ

今回は、エネルギー管理士の資格取得に必要な、実務経験に関してまとめてきました。

1.実務経験は、熱や電気を用いた機器・装置の転、操作、管理、監督が該当する。
2.実務経験の証明が必要になるタイミングは下記の通り。
 ・国家試験による資格取得時は免状取得時
 ・研修受講による資格取得時は研修申込時

3.国家試験による資格取得と研修受講による資格取得の方法のおすすめは下記の通り。
 ・エネルギー管理士の資格がいつか必要な場合・・・国家試験による資格取得
 ・エネルギー管理士の資格が今すぐ必要な場合・・・研修受講による資格取得

エネルギー管理士の資格取得を行いたい方の参考になれば幸いです。